私がWindows版TaskChuteCloud (TCC) を使い始めた頃から不思議に思っていたのが、なぜかTCCがバックグラウンドで多重起動する現象。
ネットで調べてもヒットしないので私の環境だけで起きている現象の可能性はありますが、なんとなく気になるのでずっとバッチファイルで対策を取っていました。
せっかくなので本現象の対応策を備忘録として公開します。また、この方法を取ると私の環境では何故かTCCの起動が少しだけ速くなります。
ただし、これによって劇的な効果が得られるわけではないので、バッチファイルやタスクマネージャーなど見たことがないという方は気にしなくて大丈夫です。
なお、環境はWindows10です。
TCCが多重起動する
Windows版のTCCを使用していると、私の環境では右上の✕印でウィンドウを閉じてもプロセスが終了しませんでした。
そのため、何度もTaskChute Cloud.exeを起動していると、バックグラウンドにTCCのプロセスが溜まっていきます。
ウィンドウを閉じずに最小化するようにすればいいのですが、閉じるのが癖になっているのでこうなります。
とはいえ、今どきのPCであれば重くなったりはしないので問題はないと思うのですが、なんとなく気になったのでバッチファイルでTCCを毎回キルしてから再起動するようにしていました。
対策: バッチファイルから起動
対策として、バックグラウンドのTCCのプロセスをキルしてからTCCを再起動するバッチファイルを作り、常にそこからTCCを起動するようにします。
バッチファイルの作り方は下記です。
①テキストファイルを作成します。ここでは仮にファイル名を「起動.txt」とします。
②起動.txtを開き、以下のテキストを入力します
@echo off
taskkill /im "TaskChute Cloud.exe" /F
START "" "【TaskChute Cloud.exeのファイルパス】"
【】の中は各自の環境に合わせて書き換えてください。また、【】自体も削除してください。
なお、【TaskChute Cloud.exeのファイルパス】は、TaskChute Cloud.exeを右クリック→プロパティの「場所:」に記載されているパスの末尾に/TaskChute Cloud.exeを付けたものです。なお、プロパティとテキストファイル上ではバックスラッシュ(/)が円マーク(¥)のように見えていますが、内部的にはバックスラッシュなので「えん」と入力して変換すると失敗します。
③起動.txtを保存し、拡張子を.txtから.batに変更します。ファイル名が起動.batになります(拡張子が表示されていない方は拡張子を表示してください)
④起動.batをダブルクリックするとTCCが起動します。一瞬ウィンドウが表示されてすぐに消えますが問題ありません。
上記で完了です。
バッチファイルのアイコンをTCCと同じ見た目にする
上記の方法で作成したバッチファイルはアイコンがTCCと異なります。
TCCと同じアイコンにしたい場合はショートカットを利用してアイコンをTCCと同じにできます。
手順は以下のとおりです。
①TCCのショートカットを作成する。TaskChute Cloud.exeを右クリック→ショートカットの作成 からできます。
②作成したショートカットを右クリック→プロパティ→リンク先(T): に以下を入力
C:\Windows\System32\cmd.exe /c "【起動.batのファイルパス】"
【】の中は各自の環境に合わせて書き換えてください。また、【】自体も削除してください。""は削除しないでください。
なお、【起動.batのファイルパス】は、起動.batを右クリック→プロパティの「場所:」に記載されているパスの末尾に/起動.batを付けたものです。
当然ですが、起動.batの保存場所を変えたらショートカットのリンク先も変更する必要があります。
これで完成です。このショートカットをダブルクリックすると起動.batを経由してTCCが起動するようになります。
デメリット
この対策を行うことによるデメリットが一つあります。
セクション開始時刻のチェックがやり直しになるので、その日のうちに経過したセクションの開始時間を告げる通知が再度出るようになります。
そのため、夜にこの方法でTCCを起動するとその日に終了済のセクションの通知が全て出てくるため、クリック連打して消す必要があります。
デメリットはこの1点のみです。3年以上この方法で使用し続けていますが、上記以外は特に問題は起きていません。
多重起動が気になる方に
本記事では、Win版タスクシュートクラウドが多重起動することの対策をお伝えしました。
多重起動の他に、一度ウィンドウを閉じると起動しなくなる現象もこれで解決します。
ただし、問題が起きていない場合はこの対策の重要性は低いです。そのままでも特に問題は起きませんし、起動が1秒程度早くなりますがデメリットもあります。
そしてアップデートや開発中のTCC2リリースによってこの現象は解決している可能性もありますが、備忘録として残しておきます。