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仕事術・タスク管理

前日のタスクリストを眺めるだけというレビュー方法

2022年11月14日

こんにちは、Keiです。

皆さんはタスク管理の一環としてレビューは行っていますか?

GTDを実践している方なら週次レビューを行っている方は多いでしょう。

また、タスク管理に習熟している方は週次レビューを拡張して月次レビューまで行っていることも多いです ※1

私もかつてはタスク管理に週次レビューや月次レビューを取り入れていました。

その結果どうなったか、もしこのブログの他の記事をご覧になった方ならわかるでしょうか?

はい、続きませんでした。

しかし「続かないならレビューしなくても良い」と当時の私は割り切ることができませんでした。

むしろしっかりレビューをしないとタスク管理の効果がなくなるのではないかと不安でした。

そのため色々なレビュー法を試しては挫折してを続けた結果、最終的に1つのレビュースタイルにたどり着きました。

それが「週次レビュー、月次レビューはしない、前日のタスクリストを眺めるだけ。大事なタスクや気付きがあれば書き写す」という1分で終わる日次レビューの方法でした。

本記事では、私が今も実践している1分レビュー法を紹介します。

週次レビュー、月次レビューに対して面倒、負担が大きい、続かないといった感覚がある方の参考になったら嬉しいです。

かつての私のレビュースタイル

かつては私も週次レビューや月次レビューを実施していました。

毎週土曜日の午後に週次レビューを行い、毎月第一土曜日の午後には月次レビューも同時に行うというスタイルでした。

また、私はかなりしっかりとデータをまとめたいタイプだったので、Excelでレビューシートを作成し、仕事またはプライベートのプロジェクト毎、もしくは第一から第四領域毎 ※2に実行したタスクの合計時間、曜日毎の平均時間などの算出やグラフ作成を行っていました。

こうすることで、徹底的に経時的なデータ変動を測定しながら、時間の使い方を定量的に評価し、最適化しようと考えていたのです。

ただしそんな方法ですから、どうしてもレビューに時間はかかりました。

一応はタスク名とタスクの実行時間、プロジェクト、モードだけ入力すれば自動的にデータが算出されるようにはしていたのですが、その数値データを見てさらに自分の考えをまとめたりしていたので、1回のレビューに1〜2時間はかかっていました。月次レビューを行う日は更に倍の時間がかかっていました。

一方で日次レビューは行っていませんでした。

当時はGTDの考えを多分に取り入れていましたので、週次レビューの優先度が最も高かったのと、なんとなく週次レビューで十分で、日次レビューは過剰だと思っていたのが理由です。

確かにレビューの効果はあったが続かなかった

自分の時間の使い方を知るという意味では、レビューは確かに効果がありました。

「自分の時間の使い方を知る」というと、自分がどれだけ無駄な時間を過ごしているか意識して改善していく、といったニュアンスを含むことが多いです。

しかしレビューをしてわかったのは、「自分が思っているよりもずっと無駄な時間は無い」という、自分で思っていたのとは真逆の事実でした。

これがわかっただけでもレビューの効果はあったと思います。

一方で、当初考えていた「レビューを繰り返しながら時間の使い方を最適化する」という目標は達成できませんでした。

1日や1週間の時間の使い方というのはかなり変動が大きいです。

そのため、上手く行動を効率化して時間を増やせたとしても、1週間で増えた時間程度では日々の変動に飲み込まえてデータ上には現れてきませんでした。

もちろん何年もデータを取り続ければ累積時間という形で最適化の成果を検出することはできたかもしれませんが、データ上で成果が見られないのに毎週1〜2時間も使ってレビューを続けるという生活は数ヶ月で挫折しました。それでも自分にしてはかなり続いた方だと思います。

レビューを完全になくした結果

その後もレビューの再開と中断を何度も繰り返していたのですが、半年もすると上記のレビュー方法は再開することすらできなくなりました。

やはり1回のレビューにかかる時間が長いのと、終わった後の疲労感が強かったことから、再開しようと思っても手を付けることができなくなったのです。

そのためしばらくはレビュー無しで過ごしていたのですが、一切レビューをしないでいると1つだけ問題がありました。

レビューをしないでいると、自分が何もせず無為に日々を過ごしてしまっているように錯覚してしまうのです。

レビューをしていた時は、自分がやりきったタスクについて振り返る機会があったことで、定期的に達成感を味わうことができていました。

しかしレビューをしないでいると、実際にはたくさんのタスクをこなしているにもかかわらず、まるで何もせずに過ごしてしまっているかの様に感じてしまい、不必要に焦燥感を覚えてしまうのです。

そのため、「休日にも何か"有意義なこと"をしなければ」と考えてしまい、しっかり休んだり羽を伸ばすことができなくなっていました。

しかし焦燥感があっても、別に負担の大きい週次・月次レビューを再開できるわけでもなかったので、とにかく消耗し続けていたのを覚えています。

すべての問題は「前日のタスクリストを眺める」だけで解決した

しかしこのレビューに関する問題は突然解決しました。

あるとき日記を書きながら、たまたま前日のタスクリストを眺めていたら、意外と多くのタスクをこなしていると気が付きました。(私は日記を翌日の朝に書きます)

そして「想像してたよりも頑張ってる」と思い、特に重要だと思う終了済みタスクを日記にコピペしてみました。

すると、週次レビューや月次レビューを行っていた時と同じような達成感が得られると気付いたのです。

その日からは、毎日の日記の時間に前日のタスクリストを眺めては、終了済みのタスクの中から特に重要だったり頑張ったタスクを日記に転記するようになりました。

この工程にかかる時間はたった1分程度です。

しかしこのたった1分の行動で、達成感を得ると同時に、週次・月次レビューを行っていた時と同じくらい自分の時間の使い方を意識することができたのです。

そして最終的に、「前日のタスクリストを眺め、大事なタスクは日記に書き写す」というタスクは、1分で終わる私の日次レビューとして確立しました。

なお、日記にコピペするのは何となく記録に残しておきたいというもったいない精神から実施しているだけで、このレビューの本質ではありません。

大切なのは、タスクリストを眺めて自分が行ったタスクを認識すること、そして達成感を得ることです。

「前日のタスクリストを眺める」というレビュー法に変えて起きた変化

この1分で終わるレビュー法に変えてからも、レビューの効果が落ちることはありませんでした。

むしろ詳細な週次レビュー、月次レビューを続けて時間の使い方を最適化しようとしていた時よりも、すっと時間を効率的に使えるようになれたと思っています。

繰り返しますが、このレビュー方法で大切なのは、自分が行ったタスクを認識して達成感を得ることです。

元々のレビュー方法の効果を100%とすると、私にとっては達成感を得るだけでレビューの効果の60%は達成できていたと感じます。

達成感が得られると気分は上向きます。それが毎日続くのですから、精神状態はずっと楽になっていきます。

そして精神状態はタスク実行力に直結します。

そのため、この日次レビューを始めたことで、精神状態の改善によるタスク実行力の向上が得られ、その結果さらにタスクをこなせるようになり、また達成感も得られる…という好循環を生み出すことができました。

また、レビュー効果の残りの40%は、毎日のタスクの繰り返しの中で得られた「もっとこうした方が良いかな?」という"気付き"を、タスクリストを眺めながら思い出すことで得ていたと思います。

認識の力は強力です。自分の時間の使い方と、それに対する"気付き"を毎日認識することができれば、その認識は着実に意識の中に刷り込まれていき、段々と理想の自分に近づいていけます。もちろん時間の使い方も最適化されていきます。

こうして、この日次レビュー法に変えてからは、1~2時間かけて行っていたレビューと同じ効果を1分で得られるだけでなく、時間の使い方の最適化という当初の目的も達成できるようになりました。

簡単な週次レビューにすれば良いのでは?

ここまで、週次レビューや月次レビューよりも極めて軽い日次レビューを行うことを勧めてきました。

しかし私の週次レビューが重すぎるだけで、もっと軽く簡単に週次レビューすれば良いのではないかと考える方もいるかと思います。

ですが結局は2つの点で、日次レビューの方が私にとってはメリットがありました。

まず、週一回のレビューよりは毎日行うレビューの方がずっと習慣にしやすいですし、負担も軽くて済みます。

どれだけ週次レビューを簡単にしても、1回の負担は7日分のタスクを見返す週次レビューよりも前日のタスクのみ眺める日次レビューの方が楽でしょう。

このレビュー1回あたりの「軽さ」が大切なのです。

一回70分の掃除を週一回行うよりは、1回10分の掃除を週7回行う方が継続しやすく、タスク実行力を温存できて、結局は部屋をきれいに保ちながら時間も上手く使えるというのと同じです。

また、達成感を得るなら一週間に一度より毎日の方が気持ちは上向きます。

7日振りにレビューを行えば達成感が7倍になるかと言えばそんなことはありません。おそらく2倍にもならないでしょう。

上記の理由から、私は週次レビューよりも軽い日次レビューをオススメします。

タスク管理とは人生を楽にするもの

本記事では、1分間で終わるレビュー方法として「前日のタスクリストを眺めるだけ。大事なタスクがあれば書き写す」という日次レビューの方法を紹介しました。

週次レビューや月次レビューが続かなくて悩んでいる方は多いです。

確かに週次レビューや月次レビューには良い効果があります。そのため一回だけ週次レビューや月次レビューを実施してみるのはアリだと思います。

一方で、私は週次レビューや月次レビューだけに特別な効果があるとは思いません。

なので一度試してみて続かなかったら、その後は辛い思いをして週次・月次レビューを無理に続けようとしなくても大丈夫でしょう。

毎日かつ極短時間のレビューを繰り返すだけでも十分に良い効果は得られますし、その方が時間も労力もかかりません。

なのでレビューが続かなかったり負担だったりして悩んでいる方は、ぜひとも本記事のレビュー方法を試してみてください。

あんなに苦しかったレビューが人生を楽にしてくれる神タスクに変わります。

タスク管理とは人生を楽にするためのものです。辛いタスク管理に時間をかけるのではなく、楽なタスク管理で自由な時間をつかみ取りましょう。

本記事は以上です。ありがとうございました。

追記
本記事で紹介したレビュー方法と多少違いはありますが、「ただ見るだけ」というレビュー方法は大橋悦夫さんと佐々木正悟さんのシゴタノ!キャスト060回でも紹介されています。ぜひ聴いてみてください。

参考
※1 これからの1ヶ月、1週間を真剣に考えてみないかい?| jMatsuzaki
TaskChute Cloud開発者のjMatsuzakiさんの週次・月次レビュー法。タスクシュートと併用するレビュー法として私も多いに参考にしました。
今でこそ週次レビューや月次レビューは行わなくなりましたが、ミッション・ステートメント等の考え方は今も私のタスク管理の中で生き続けています。

※2 第一から第四領域:
「7つの習慣」時間管理のマトリクスより

  • この記事を書いた人

Kei

タスク管理やライフハックが好きな研究者|医学博士|株式会社CxO|タスクシュート認定トレーナー|主な発信内容はタスクシュートと研究です。

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