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仕事術・タスク管理

「集中力」とは何か

2023年1月30日

こんにちは、Keiです。

先日、集中力に対する誤解に関する記事を書きました。

【集中力】ポモドーロテクニックと集中力に対する誤解

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するとほぼ同時期に、たまたまいつも聞いているポッドキャストでも「集中力とは何か」というテーマを取り上げていました。

上記の番組では本当の集中力の定義というよりも、各人における"集中力"というものへの認識、取り扱いについて語っており、大変インスパイアを受けました。

そこで、本記事でも私にとっての集中力とは何か、そしてどのように取り扱うべきか考察してみようと思います。

実は集中力の取り扱いに苦労している方は多いと思います。本記事がそうした方への何らかのヒントになったら嬉しいです。

一般的な意味での「集中力」

まずは一般論としてWikipediaを引用します。

集中力(しゅうちゅうりょく)とは一つの事柄に注意を集中して物事に取り組む能力。

フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』

2009年に記事ができてから2021年の最後の編集まで上記の説明文は変わることなく残っているため、少なくともWikipediaを編集する方からはある程度のコンセンサスが得られている説明なのだと思います。

私もこの説明自体に異論はありません。

しかしこれだけでは無いと思います。

私にとっての「集中力」

私にとって、"集中力"という言葉は2つの意味を持ちます。

1. 一つの事柄に注意を集中して物事に取り組む能力 (Wikipediaと同じ)
2. 集中している自分になるための能力

1つ目の意味は一般的な意味と同じです。以前の記事でも1の意味で集中力という言葉を使っています。

しかし私にとって"集中力"という言葉には、2の意味が多分に含まれています。

そして、"集中力"というものに悩みを抱える方は、常に1の意味だけで考えてしまっている方が多いように思います。

「集中力」という言葉が持つ背景の違い

繰り返しますが、集中力という言葉には、”一つの事柄に注意を集中して物事に取り組む能力”という意味があります。

この意味であれば、周囲の雑音などを一切耳に入れず目の前の作業に没頭している状態や、極めて微細な作業を寸分の狂いもなく行えるような状態=集中力が高いと言えます。

集中というものを1から10にする能力が高いということです。

一方で、私にとって集中力とは、”集中している自分になる能力”という意味を持ちます。

この文脈で例えると、集中するためのルーチンが確立しており、そのルーチンによって確実に集中できるという方は、集中している自分になる能力が高い=集中力が高いと言えます。

つまり、集中というものを0から1にする能力が高いということです。

このように、背景によって集中力という言葉は意味が変わります。

そしてこの意味の違いが、時に集中力を求める方を迷わせます。

本当に必要な「集中力」とは何か

「集中力が欲しい」「集中力を高めたい」と言う方が、常に1つ目の意味の集中力を求めているとは思いません。

「勉強や原稿作成が手につかない」という方が、時間をかけてでも寸分の狂いもない文字を書く能力や、スピードを犠牲にしてでも絶対にタイピングミスをしない能力を求めているわけではないでしょう。

「勉強や原稿作成が手につかない」という方に必要なのは、集中を0→1にする2つ目の意味の集中力「集中している自分になるための能力」です。集中を1→10にする1つ目の意味の集中力ではありません。

このような方が、集中力を高める食べ物やカフェインを摂取するとか、静かな環境に移動するといった集中を1→10にする対策を行っても悩みは解決されません。0に10をかけても0です。

ポモドーロテクニックも微妙です。ポモドーロテクニックは集中状態を維持する、もしくは集中していられる時間を伸ばすテクニックであり、集中を1→1に維持するという側面が強い技術です。つまり、ポモドーロテクニックに集中を0→1にする効果はありません。

むしろ、集中を0→1にする能力はポモドーロテクニックを有効活用するための前提条件です。また、集中を0→1にする能力が身についているなら、集中が切れてもすぐにまた0→1に戻せばいいだけですので、そもそも作業が手につかないと悩むこともないでしょう。

作業手に付かない」と悩む方の多くに必要なのは、"作業に着手する習慣"です。多くの場合、着手さえできれば作業興奮によって集中している状態に移行できます。

無理に集中を高めたり、維持しようとする必要もありません。着手さえできるなら、集中が切れてもすぐにまた着手すればいいだけですから。

なお、この”着手する習慣”を身につけるには、タスクシュート時間術が有効です。タスクシュート時間術は、このような着手できる習慣や習慣を継続する時間の使い方を身につけることができる時間術という側面を持ちます。

先送りしない自分になる方法

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集中力が欲しいと思っても中々悩みが解決しない問題の背景には、このような集中力という言葉の意味の取り違いが潜んでいると思います。

作業内容によって必要な集中力は異なります。ある程度の集中状態になれさえすれば良い方が、もっと集中を深めたい方向けのメソッドを試しても上手くいかないでしょう。

「集中力を高めたい」と思うのであれば、まずは自分に必要な”集中力”を見極めることが大切です。

余談: 集中力を気にし過ぎると集中できなくなる

「集中力が無くて作業が進まない」と悩む方は、集中力があることが作業が進むことの前提条件になっていたりします。

しかし集中力が無くても作業自体は進みます。また、集中していないと作業をしてはいけない訳でもありません。

私達は子供の頃から、授業中などに上の空でいると「集中しなさい」と怒られる世界で教育されてきました。

このような価値観の中で生きていると、「作業中は集中していないといけない」「集中できない状況で作業してはならない」と無意識のうちに考えてしまったりします。

集中していなくても、そして集中できなくても勉強や仕事はしてもいいのです。集中が切れたら作業を止めなければいけない訳でもありません。それなのに作業の前提に集中を持ってくるから手につかなくなるのです。

集中力を気にし過ぎるあまり、集中できなくなるのです。

最初から集中力なんて気にしないでいた方が、作業が手につかないなんて悩まずに済み、結局は作業も進むのかもしれません。

集中力の取り扱いには注意が必要

本記事では、私にとっての集中力の意味、そして集中力によって生じ得る悩みについて解説しました。

仕事の効率が生産性を高めるために集中力が欲しい・高めたいと考える方は多いですが、そのためにかえって苦しみ、効率を落としてしまっていることすらあると思います。

本当に必要な集中力の形というのは、その背景によって異なります。

自分に必要な集中力とは何か見極めることで、はじめて本当の意味での”集中力”を発揮できるのだと思います。

本記事は以上です。ありがとうございました。

  • この記事を書いた人

Kei

タスク管理やライフハックが好きな研究者|医学博士|株式会社CxO|タスクシュート認定トレーナー|主な発信内容はタスクシュートと研究です。

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