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仕事術・タスク管理

「なるはや」がストレスを生む

2023年8月8日

こんにちは、Keiです。

「なるはや」という言葉を聞いたことがありますか?

「なるはや」は「なるべく早く」の略語です。なるべく早く仕事を終わらせてほしい、といったことを伝える際に用いられます。ASAP (as soon as possible) という英語の略語を使う方もいます。

ですがこの「なるはや」という指示、実は指示する方とされる方、どちらにとってもストレスとなる言葉ではないかと思っています。

「なるはやで!」という指示は使いやすい

「なるはやで!」という指示を出したこと・出されたことのある方は多いのではないでしょうか。

なぜこれほどまでに「なるはや」という言葉が広まっているかというと、使いやすいからです。

具体的な期限は決めていないがとりあえず早くしてほしい、早いに越したことはない、というタスクを依頼する際に「なるはやで!」と指示しておけば仕事が早く進みそうな気がします。

わざわざ期限を確認しなくても良いので指示するのも楽です。

しかし実際には、指示した側もされた側もストレスが大きく、むしろ仕事が進まなくなります。

「なるはや」タスク=割り込みタスク

「なるはや」と指示されたタスクは期限が不明確です。

しかし上司や先輩、クライアントが「なるべく早く」と言っているのですから、指示された側にとっては優先度がかなり高いタスクとなります。

この期限が不明確なのに優先度がかなり高いタスクというのは極めて厄介です。

相手が考える期限は明日かもしれませんし、下手したら今日中かもしれないわけです。

試しに期限を聞いてみても「特に決めてないけど、なるはやで!」と返ってきたりします。だからいつだよ

期限が不明確なので、他のタスクを押しのけて最優先で進めるしかありません。

これは「割り込みタスク」そのものです。進めたかった仕事が進まなくなったり、仕事終わりの予定が狂ったりします。

割り込みタスクが苦手な人にとっては大変なストレスとなります。時間を奪われたと感じてしまう方もいるでしょう。「なるはや」はうざいと考える方がいるのもわかります。

「なるはや」タスクはもっとも「重要かつ緊急」なタスクでもあるので、これが増えていくことで仕事に追われる感覚が強まるのも辛さの原因です。

指示する側は無意識に期限を決めている

「なるはやで!」と指示したことがある方、あなたにとっての「なるはや」とはいつまでのことですか?

仕事の状況やタスクの内容によって変わるとは思いますが、「なるはやで!」と指示したときにはなんとなく「数日中」「今週末まで」と決まっていたのではないですか?

この「なんとなく決まっている期限」の影響力は大きいです。無意識のうちにその期限に向かって仕事を進めてしまいます。

しかし、指示する側の頭の中にある「なんとなく決まっている期限」を指示された側は知りませんので、この期限を守られないことも多いです。

この暗黙の期限がが守られなかったとき、あなたの仕事の計画は狂います。

そして、仕事が遅い(と勝手に思って)相手に失望したり、不機嫌に早くするよう強く指示してしまったりするわけです。こんなのはお互いにとって大変なストレスですし、不幸でしかありません。

また、暗黙の期限が近づいてくると指示した仕事の進捗が気になって仕方がなくなり、リマインドをしたりするわけですが、これも相手に取っては寝耳に水だったりします。

結局はお互いにとって良いことはないので、なるはや」ではなく期限を決めた方が良いでしょう。

「なるはやで!」と指示されたときの対策

それでも「なるはや」と指示する方は多いです。楽なので。

では「なるはや」と指示されたらどうするか。

いつまでか期限を聞いても良いですが、前述したように相手によっては「特に決めてないけど、なるはやで!」と返ってきたりします。

そこで、こちらで期限を決めてしまうと良いのですが、その決め方は様々です。

勝手に自分だけで期限を決めるだけでも一定の効果はあります。他のタスクの優先度との兼ね合いを考慮しながらプランニングができます。

ですが指示者の暗黙の期限と大きくズレるリスクがあります。

自分のタスクの進捗状況等を確認してから現実的な期限を解答しても良いですが、確認している時間が取れない場面も多いでしょう(「なるはや」と指示をしてくる人はせっかちな方が多いような気がします)。

そこで個人的に良く行うのは、「来週の週明けでも大丈夫ですか?」などと週末を含む少し長めの期限をその場で提示します。意外と通りますし、駄目でもいつ頃までと教えてくれます。

この程度の対応でも、それなりにお互いのストレス軽減にはなると思います。

まあ最初から期限を決めてくれたら良いのですが。

余談: 指示を最優先でこなすのもアリっちゃアリ

以前、「なるはや」仕事に限らず、指示された仕事は常に最優先に進めようとしていたことがあります。

実はこの方法、意外とストレス対策にはなります。

いちいち「割り込みタスク」にストレスを感じなくて済みますし、仕事の早さややる気アピールにもなると思うと仕事にも熱が入りました。

(まあ指示を出す側になって思うのは、大事なのは想定よりも早く仕事が返ってくることよりも期限を破られないことなのですが)

ただし自己裁量の多い仕事をしている場合にこれをやると自分の仕事が進まなくなるので、自分の仕事が進まないことにストレスを感じる方は注意です。

「なるはや」ではなく期限を決めよう

本記事では、「なるはや」という指示がストレス源になるという話をしました。

指示する側とされる側どちらにとっても「なるはや」という指示が良い影響を与えることはなく、時間を奪う言葉だと思います。

ですが、指示する側にとっては楽で使いやすい言葉なのもわかります。

なので自分が「なるはや」と指示されることは気にしないようにしつつ、少なくとも私が指示する際には「なるはや」は指示者の怠慢だと思って、期限を決めてタスクを依頼しようと思います。

本記事は以上です。ありがとうございました。

  • この記事を書いた人

Kei

タスク管理やライフハックが好きな研究者|医学博士|タスクシュート時間術やタスク管理術について発信していきます|一般社団法人タスクシュート協会 タスクシュート認定トレーナー

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